東京のLEDサイン・切文字サイン製作 株式会社オミノ

オミノマガジン

LEDネオンサインと従来のネオン管

商業施設などの目印としての「サイン」という言葉に初めて出会ったのは、遠い昔に聞いた歌の歌詞にあった「ネオンサイン」というワンフレーズだったような気がします。
ネオンサインと聞いてなつかしく思える人がまだまだ多い中、一体何のことかピンとこない世代の方も増えてきているのではないでしょうか。

今回は「ネオン管」と呼ばれる素材を使用したネオン管サインと、その雰囲気をそのまま踏襲しつつ時代にマッチしたLEDネオンサインの登場についてお話しします。

LEDネオンサインの成り立ちと歴史

本来ネオンサインとは昔ながらのネオン管で文字やデザインを成形したサインの呼び名ですが、ネオン管は時代と共に様々な要因からその数を減らしてします。
その為ゆくゆくは「ネオンサイン」という名前は、ネオン管を再現したLEDネオンサインを指し示す言葉になっていくのかもしれません。

経済発展の象徴であったネオン管サイン

ネオン管サイン

ネオン管の歴史は古く、遠くヨーロッパで19世紀初頭に発明され、1912年にパリ万博で初めて世界に向けて発信されました。
その独特の派手さが印象的なネオン管の雰囲気が、世界中に広まるのにさほど時間はかからず、日本には大正時代に伝わったとされています。

やがてネオン管サインは高度成長期をむかえた日本において、昭和の象徴ともいえる夜の繁華街を煌びやかに埋め尽くし「ネオン街」などという言葉も生まれました。

ネオン管の大きな特徴は専門職人の卓越した特殊技術による手作業によって、蛍光灯のように丸くて細い筒状のガラス管を曲げて文字形にするというその製法です。
ガス放電管の一種であるネオン管は、封入されるガスによってその発光色が左右され、透明ガラスの内面に蛍光物質を塗布することで色のレパートリーを増やしたりもしました。

減ってゆくネオン管サイン

ガスを充填するその製法や高電圧を必要とするネオン管は、破損すると事故や火災につながる危険性もあるとされ、現在は消防法による規制の対象になっており、新たに設置するには消防機関への届出が必要になっています。
またネオン管サインの現場施工においては、設置や撤去に際し特殊電気工事士の資格が必要であったり、何よりネオン管サインを加工・製作する技を伝える職人の減少などから、昔に比べて新たにネオン管を設置する件数は著しく減少傾向にあります。

LEDネオンサイン

ネオン管サインの独特でおしゃれな雰囲気や、レトロ感を愛する人々の要望に応えて登場したのがLEDネオンサインです。
ネオン管よりも細やかな加工表現が可能な上、LEDによる省電力や長寿命によるメリットも多くのユーザーに支持される要因となり、ネオン管が登場した時と同じく瞬く間に世の中に浸透していきました。

LEDネオンサインの安全性

ガラスではなく樹脂を加工して製作するLEDネオンサインは、ネオン管の雰囲気をそのままに再現できる上、破損しても事故や怪我・火災の心配がなく、低電圧で感電リスクも低いことから設置に際しての届出等も必要ありません。
またその安全性から屋外はもちろん、ネオン管では使用不可であった屋内使用が可能であり、やけどや飛散の心配がないことからお客様の手が届く場所にも設置されています。

LEDネオンサインの種類

アクリル樹脂などを高性能なルーターで削り出すLEDネオンサインは、強度に優れデザイン面でも無限の可能性を秘めており、種類によってその印象が大きく変わります。
派手さが際立つ原色イメージや、ポップでアメリカンなイメージのネオン管サインのイメージの再現はもちろん、加工やデザインのバリエーションによって様々な雰囲気の表現が可能になっています。

台座なしタイプ

文字やデザインを成形した拡散樹脂そのものにLEDを仕込んで発光させるサインで、正にネオン管のような雰囲気を再現したサインです。
要所に目立たない支持材(スペーサー)を用いて設置面からサインを浮かせ、電源の配線も支持材の中に仕込むため、あたかも発光する文字が浮かんでいるような幻想的な表現が可能です。

台座発光タイプ

台座発光タイプは加工した拡散樹脂に台座を設け、テーパー加工した台座部分にLEDを仕込んで発光させるタイプです。
ベース部分は塗装で仕上げることが多く、間接照明のような陰影の美しさとしっかり落ち着いた印象を与えることができるサインです。

まとめ

サイン煌めく夜の繁華街

夜の繁華街や夜景を彩った煌めくネオン管の独特な雰囲気は、いずれ記憶する人もいなくなり映像の中でしか感じとることができなくなってゆくかも知れません。
ですが古き良き記憶を懐かしむ心とともに、創意工夫をこらして新しきを生み出し発展していくのが人類の進歩です。

新旧をともに尊重しながら発展を続けるサイン業界は、まだまだ無限の可能性を秘めており、サインの更なる進化は老若男女を問わず、時代ごとにその感性に強く語りかけていくことでしょう。

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