東京のLEDサイン・切文字サイン製作 株式会社オミノ

オミノマガジン

切り文字サインの素材と特殊加工

切り文字サインは建物や店舗の名称を様々な素材から切り出した厚みのある文字によって、より視覚的にアピールすることができるレパートリー豊富な代表的なサインです。

切り文字サインは身近なところで言えば住宅の表札にも多用されており、様々な素材と加工の方法によって実に多くのバリエーションの中から選ぶことができます。

切り文字サイン

弊社納品実績

切り文字サインは金属やアクリル樹脂など様々な素材から、NCルーターやNCレーザーなど精密加工機械によって文字を美しく切り出し設置するサインのことを言います。

また同じ素材のサインであってもその加工・仕上げ方法によって異なった印象を与える多彩な表現が可能です。

サインに使われる素材

ステンレス

高級感があり高い耐食性を誇るステンレスは、昔から数多く使用されてきた代表的なサインの素材です。

研磨をかけてバフで仕上げることにより鏡のように物体が映り込む鏡面仕上げや、均一方向に研磨の筋を残すことでツヤのない落ち着いた雰囲気を演出するヘアライン仕上げ、あえてランダムな研磨筋を残し風合いを出すバイブレーション仕上げなどが定番の加工方法です。

アルミ

スチールやステンレスより軽く加工がしやすい特徴を持つのがアルミニウムです。

アルマイト処理などを加えることにより点サビを抑えることも可能で、ステンレスと同様に屋外での使用にも多用されます。

またその軽さは加工から運搬・取り付けに際してもメリットがありますが、比較的柔らかい素材であるため変形など取り扱いには注意が必要です。

アクリル

こちらもサインに古くから使用されている素材ですが、熱により伸縮する性質がある為、太陽熱など耐候性の求められる屋外の使用には適していません。

アクリルはその製造方法によって粘土状のアクリル樹脂をローラーで押し出す「押し出し材」と、型にアクリル樹脂を流し込んで硬化させる「キャスト材」に種類が分かれます。

より熱に弱い押出板のアクリルは曲げ加工などが容易な反面、高速回転の加工機械などを使用すると熱で溶けてしまうことがあるため、精密加工には向かない場合もあります。

カルプ

カルプもまた歴史のあるサイン素材であり、正式名のカルシウム・イン・プラスチックを略した呼び名です。

発泡ウレタンをベースにしていることから非常に軽量であることが最大の特徴で、塗装やカッティングシートを貼ることで多彩な表現が可能です。

強度の面では他の素材に劣るため、板材の規格は厚み15mmからとなっていますが比較的安価でボリュームのあるサインが製造できるのも魅力です。

耐久性においては金属系には劣るものの、耐水・耐候性に優れているため屋外での使用も問題ありません。

ABS樹脂

ABS樹脂は20世紀半ばに開発された加工性や耐衝撃性に優れたプラスチック素材で、様々なジャンルで活躍しながら進化してきました。

程よい硬度による加工のしやすさから最新の精密加工機器による多様な角度や形状のテーパーや面取り加工に対応でき、細やかな文字の表現に塗装やメッキ加工を施すことも可能なバリエーションの豊富さが特徴です。

木材

これまで例に挙げた規格のある材料と違い、全く同じ木目が一つとしてない木材もまた独特の雰囲気を醸し出す優れたサイン素材です。

切り文字サインに木材を使用する場合は、機械による加工に耐えうるケヤキやタモなどある程度の硬さがある木がよく使われます。

着色する場合は他の素材と異なり木目を残すことができる染色によって塗装をすることも多く、汚れ防止にツヤを調整できるクリア塗装を施すことも可能です。

特殊な塗装・コーティング

金属の質感を持たせる液体金属塗料

弊社納品実績

従来のサインに使用されてきた素材にイギリスのリクイメット社が開発した特殊な液体金属塗料を塗布し、あたかも本物の金属や鋳物のような質感を持たせる技術が注目されています。

今回紹介したアクリルやABS樹脂・木材だけでなく、MDFといったファイバーボードにもコーティングが可能であるため、金属より軽量な素材を使用することにより容易で安全な取り付けが可能になります。

また製作コストに関しても金型などが必要ないため費用を抑えることができ、納期に関してもスピーディに製作することができます。

金属で製作するには困難を要するデザインや形状を低コストで実現できる液体金属塗料仕上げは、サイン装飾の可能性を大きく広げる新しい技術です。

特殊コーティング技術

屋外で使用するサインの耐久性を高めることができる特殊なコーティングもあります。

電車のボディなどにも使用されるイオン・プレーティングは高硬度の被膜を形成することにより傷がつきにくく、サインの耐食・耐候性を高めます。

切り文字サインだけでなくサインベース・ステンレス形成品・案内サインなど加工製品全般で使用できる特殊技術です。

まとめ

サインは素材や加工方法を駆使することで無限の可能性を秘めています。

素材や使用場所によって制約を受けていたイメージも、新たな材料や新技術の登場によって今後益々広がりを見せてゆくことでしょう。

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