LEDサイン|「サイン」と「立体文字の種類と素材。LEDで輝くサイン看板」
文字サインには実に多くの種類があり、素材や製法によらず文字自体に厚みをもたせて製作されたサインが総じて立体文字と呼ばれるサインです。
立体文字の種類は、工場生産された金属や樹脂の板材から切り出すタイプ、薄い金属板を加工で箱組みするタイプ、また光源を仕込んで発光するタイプに大別することができます。
厚みをもたせた切り文字サイン
カッティングシートから文字を切り出すサインもまた切り文字サインと呼ばれますが、厚みが1ミリにも満たないシートはさすがに立体とは言えません。
金属やアクリルの板から切り出し製作する切り文字サインは、工場生産される素材板の規格厚で製作されるため、立体文字の中でも比較的薄いタイプに属します。
サイン製作会社も他の業種と同じく建材の規格寸法に則った加工設備を整えているため、規格外の厚みをもたせた切り文字サインがオーダーメイド製作されることはほぼありません。
立体切り文字サインの素材

それでは立体切り文字サインの素材とそれぞれの特徴について見ていきましょう。
金属素材
耐食・耐久性にすぐれたステンレスや真鍮、銅などの金属を使用した切り文字サインの厚みは2ミリ〜5ミリ程度で仕上がります。
レーザー加工機を駆使した精密なカット加工ができ、お馴染みの鏡面やヘアライン(HL)、バイブレーション(PHL)に加え、よりエンボス感を表現するビーズブラストなど同じ素材でも様々な質感の表現が可能です。
またカラークリアなど塗料を使った塗装技術により、ヘアラインをかけたステンレスで味のある古びた真鍮色(SUS.HL真鍮古美色CL仕上)を表現する技法など、好みに応じた多彩な風合いを楽しむことができます。
アクリル素材
アクリル切り文字の仕上がりは厚み3ミリ〜10ミリ程度で、レーザー加工機やNCルーターのビット形状を使い分けることで繊細かつ上品なイメージを表現できます。
金属よりはるかに加工が容易なアクリルは、切断面の角度を変えるテーパーカットや様々なRでの面取り、断面が5角形やカマボコ状の半円になる成形も可能です。
さらに透明感のあるアクリルにガラスのような光沢をもたせるクリア塗装、逆に型板ガラスのように艶を消して落ち着きを持たせるサンディング加工など、仕上げの種類も豊富です。
ABS樹脂素材
アクリルと同じくカットバリエーションが豊富で、美しい仕上げと高い耐久性で注目を集めているのがABS樹脂を素材とした切り文字サインです。
3ミリ〜しっかりした厚みの20ミリまで製作できるABS樹脂文字サインは、メッキや塗装との相性も良くあたかも金属のようなビジュアルの美しい仕上げが可能です。
また金属では正面と変わってしまう小口(カット加工面)も同様に仕上がる点や、軽く運搬と施工性に優れた点、比較的リーズナブルな点など多くの魅力から高い人気を博しています。
チャンネル文字(箱文字)サイン
チャンネル文字サインと箱文字サインは同義に扱われることが多く、共にステンレスなどの金属板を曲げ加工と溶接を駆使して立体的な箱型文字を組み上げるサインです。
金属部分は切り文字と同様に好みの仕上げができ、内部は空洞であるため大きさの割には軽く屋外で使用する大型サインにも適しています。
呼び名で素材がわかる立体文字
立体文字サインという大きな括りの中にあるものの、建築図面などにおいてシンプルな表記だけで素材や製法がイメージできる草分け的存在のサインもあります。
カルプ文字サイン
サイン業界においてカルプ文字の歴史は古く、軽量でサイズの大きな立体文字を製作できるカルプは現在も多くの需要があります。
こちらも厚みは15ミリ〜50ミリ程度と規格によって決まりますが、比較的安価で大きな文字サインを製作することが可能な立体文字サインです。
象嵌文字サイン
象嵌(ぞうがん)は伝統工芸に由来する呼び方で、抜き文字加工したベースとなる金属や木製の平板から乳半アクリルなど別素材の立体文字が飛び出すスタイルのサインです。
ベースは箱組みされより文字を際立たせる内照式で製作されることも多く、店舗においては電気配線を仕込んだ環境のファサードやレジバックなどに面付けや埋込式で設置されます。
発光する立体文字サイン

よりブランド名を際立たせアピールするのが立体文字サインに光源を仕込むタイプのサインで、従来の光源製造に規制がかかりゆく現在、光源はLEDに統一されつつあります。
LEDチャンネル文字サイン
前述したチャンネル文字サインの空洞部にLEDを仕込み発光させ、より美しくアピールするのがLEDチャンネル文字サインです。基本的に側面は金属を好みの仕上げで形成し、光を透過する樹脂板を正面か背面に設置し発光方向を決めることができます。
LED樹脂文字サイン
樹脂製の文字そのものにLEDを仕込み発光させるサインで、こちらは小型〜中型サイン向きとなっています。正面・側面・背面から発光させることができ、塗装やシート、切り文字サインと併用することで光の向きを自在に調整することが可能です。
LEDネオンサイン
かつて一世を風靡したネオン管サインをLEDを光源として再現したのがLEDネオンサインです。独特の光の表現が、古き良き時代の雰囲気を愛する人々はもちろん、新鮮さを見出す若者たちが集うお店でも高い支持を得ています。
あとがき
今回は立体文字サインの種類や仕上げについてお話ししました。
サインには多種多様な立体文字とアレンジ方法で、どのようなイメージをも形にする無数の組み合わせがあります。
それぞれのサインが持つ個性を理解しつつ、自由な発想で満足のいくオンリーワンのサインを創ってみましょう。
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