サインの塗装と美しさの維持/調色から耐候処理まで、現場の職人が解説
こんにちは。株式会社オミノの小美野楓です。
今回もサイン作りの現場から、ものづくりに関する情報をお届けします。
サインの色はどうやって決まるのか?
皆さん、サインの色ってどうやって決まるかご存知ですか?
実は、「赤で」「青で」といった大まかな指定ではありません。
企業のロゴやブランドカラーには、それぞれ固有の数値を持った「色番号」が決まっていることが多いです。
そして、その色番号を忠実に再現しようとする工程が「塗装」という工程です。
本日は、クライアント様からご依頼をいただいて調色を行い、実際に塗装するまでの一連の流れと、屋外に設置されたサインの色がどうやって美しさを保っているのか、という点についてご説明します。
色番号の指定とは?DIC・PANTONE・日塗工

サインを製作するとき、クライアント様からデザインデータと一緒に色の指定があります。
そこには「DIC-167」「PANTONE 468C」「日塗工 何番」といった記載があります。
DIC・PANTONE・日塗工というのは、インクや塗料、デザイン・印刷の業界で広く使われている色見本帳のことです。
それぞれの番号が、それぞれ固有の色に対応しています。
企業のロゴやブランドカラーは、こういった色番号によって厳密に管理されていることがあります。
その際は、「この色番号の色で製作をお願いします」という形でご依頼をいただきます。
調色職人が色を作る工程
このような場合、「調色」といって、複数の塗料を混ぜ合わせてその色を作成します。 たとえば今回、仮の仕様書を用意してみました。

この仕様書の5番の部分、「塗装仕上げ/指定色仕上げ:6260L」これが日塗工の番号です。
こういった色を調色で作っていくことになります。
こうした資料をもとに、どの塗料をどのように混ぜればその色になるか、というところから塗装の仕事は始まります。
最初に、色番号と色見本帳を照らし合わせながら、「この色は青系をベースに、少し色を足せば近づくはず」というように、経験をもとにあたりをつけていきます。
実際に混ぜてみたら、少量を試し塗りして色見本と見比べます。

色味が強ければ白を足す、明度が高すぎれば暗い色を加えるこうした微調整を繰り返しながら、少しずつ目標の色に近づけていきます。
この「あたりをつけて、試して、微調整する」というプロセスは、数値だけではなく職人の目と経験が頼りになる部分です。
同じ番号の色でも、光の当たり方や素材によって見え方が変わるため、最終的な判断は人の目で行います。
スプレー塗装専用エリアでの吹き付け作業

調色が完了したら、いよいよ塗装です。
スプレー塗装は、カーテンで仕切られた専用の塗装エリアの中で行います。
このエリアは、排気口に向かって常に空気が流れる構造になっていて、塗料の霧が作業者にかからないよう、また周囲に飛散しないよう管理されています。
スプレー塗装のポイントは、ガンと素材の距離・角度・動かすスピードを一定に保つことです。
近すぎると塗料が垂れてしまい、逆に遠すぎると粒子が乾いてザラついた仕上がりになります。
また動かすスピードにムラがあると、塗膜が不均一になってしまいます。
均一に吹き付けることで、きれいな艶と塗膜を実現することができます。
これは経験によって体に染み込んだ感覚で、言葉にするのが難しい部分でもあります。
屋外サインの色を長持ちさせるための工夫

サインは屋外に設置されると、雨・風・気温の変化など、さまざまな状況にさらされます。
どれだけ丁寧に色を作っても、数年で色あせてしまっては意味がありません。
そのため、弊社ではさまざまな工夫を施しています。
1. 耐光性のある塗料の使用
2. 塗料によってはクリアコートの塗り重ね
3. 下地処理の徹底
下地をいかに丁寧に処理するかによって、塗料の定着は大きく変わります。
こうした細かい工程を積み重ねることで、屋外の厳しい環境でも美しい色を保つことができます。
まとめ
今回は、色の指定を受けてから調色・塗装するまでの一連の流れと、屋外に設置されたサインがどのように美しい色を保っているのか、についてご説明しました。
正確な調色・繊細な塗装・丁寧な下地処理この積み重ねによって、オミノの製品の塗装の美しさは保たれています。
「こういった色にしたい」「このブランドカラーに合わせたい」というご要望がありましたら、お気軽にご相談ください。
今回は以上です。
次回もサイン製造の現場から、ものづくりに関する情報をお届けします。
ぜひお読みください。
ありがとうございました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。